Sohei Sugiyama




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Profile


  • Mar. 2020 B.E. The University of Tokyo (Department of Materials Engineering, School of Engineering)
  • Apr. 2020~ master course student in the University of Tokyo (Department of Materials Engineering, School of Engineering)


  • Research



     方向性電磁鋼板はモーターやトランス等の鉄心に利用される磁性材料であり、鉄の磁化容易軸が圧延方向に配向しているため優れた磁気特性を持つ。方向性電磁鋼板は通常の鋼板生産プロセスに加え高温焼鈍を行うことによって生産されるが、その際に粒成長抑制剤を添加することで特定の結晶粒だけが粗大成長する異常粒成長が起こり、これにより目的の集合組織が形成される。粒成長挙動の中でΣ9粒界が他の粒界よりも抑制を受けにくいことが示唆されており、この特異な粒界移動特性の微視的なメカニズムを解明することが方向性電磁鋼板の組織制御をより向上させることに繋がると考えられる。  磁性材料である電磁鋼板はSTEMにおいて対物レンズの強磁場にさらされるため観察が困難であり、Σ9粒界の原子構造は特定されていなかった。しかし試料に磁場を及ぼさない新型対物レンズが開発されたことによってこの問題が解決されたため、方向性電磁鋼板のΣ9粒界の直接観察が可能になった。そこで新型対物レンズを用いたSTEMによる方向性電磁鋼板のΣ9粒界の直接観察および集合組織形成メカニズムの解明を目的とする。